嬉しいお手紙

心に重く受け止めた出来事がありました。
ええ意味でね。

出前っていうか
お寿司を取りにきてくれはったお客様。
すし桶を戻してくれた中に
一通のお手紙が入っていました。

こんな内容。

お客様が嫁入りする前日
うちのお寿司を出前でとってくれた。
それから嫁に行き、お年を重ねたご両親と
一緒に20年ぶりにお寿司を食べた。
ご両親はかづみ寿しのことは店名は
覚えてはらへんかったみたい。
でも、ネタの大きさを見て思い出した。
美味しかった。

こんなもんやなく、便箋一枚
嬉しいお言葉が綴られていました。

20年前の結婚前日に食べ
また今回もご高齢のご両親と食べ
なんかね、50年以上店を構えていると
先代から代替わりはしたけれど
大切なもの、店主が受け継いだものは
ちゃんと守っていかなあかんねんなって
そない思いました。

時代錯誤かもしれへん
大変やけど
店主がプライドを持って
守ってきたものは
意味があるんやね。

今は寿司屋がつぶれる時代。
回転すしが安くて一般的かもしれん。
「寿司屋」ってだけで敷居が高いって
そない思われる。
自分の目利きで魚を仕入
さばいて骨を抜いたり下処理したり。
居酒屋ではお茶は400円はくらいかかるけど
寿司屋はタダやで(笑)

上寿司食べて、味噌汁飲んで
お茶飲んで。
2000円でお釣りでるで?

正直、居酒屋とかやった方がええか?って
思ったことも一度や二度やない。
せやけどそのたびに店主の言葉を想い出す。

「こだわってやれるだけやりたい。
それでダメなら仕方ない。
妥協はしたくない。」

店主はそういう人です。
せやからついて行こうと思った。
親に結婚を反対されたけど
嫁は仕事をして支えて行こうと思った。

嫁はそんな店主やから
嫁になったんやった(笑)

今は嫁の手作りプリンを食べつつ
テレビを見ている店主。

可愛いがな(笑)

がんばろうね!

最後はラブレターになった(笑)